トップ > 生活 > 2003.3.21. 反戦デモに参加(2)
World Peace Now 3.21

イラクで戦争が始まった。
それに対し、反戦運動も世界各地で激しく行われている。


2003年3月21日
この日は開戦の翌日だった。東京の芝公園で開催されたデモへ行った。

反戦デモに参加(2)
※読んでいない方は 反戦デモに参加(1)からどうぞ。



私にとって2回目の参加となる。前回参加してみて、もう一度行こうと思っていた。



私は、アメリカが強引に戦争を進めたことや、それを日本政府が支持したことに同意できない。



つい昨日、戦争は始まったのだ。
戦争が始まったことで、日本の反戦デモはどうなるのだろう。



下火になるのか過激になるのか。戦争による何ともいえぬ高揚感が人々を突き動かすのか。だとしたら自分もそうなるのだろうか。




今回のデモは芝公園。地下鉄出口にいたスタッフの案内通りに進む。東京タワーが見えた。



すでにデモ行進は始まっていた。すれ違いながら会場へと急いだ。





会場近くの東京タワー。


もう行進が始まっていた。


すでに長い行列が。

芝公園の広場。多くの人が集まっている。


芝公園へ着くと、すでに長い待ち行列が出来ていた。



広場に到着。やはり凄い数の人が集まっている。個人、友達同士、カップル、親子連れなど様々だ。普通の人々と形容するほか思いつかない。



このとき、前回の日比谷公園より参加者が少ない印象を受けた。戦争が始まると減るのだろうか、などと考えながら歩く。



ステージではライブが行われていた。私が来る前にも演奏やスピーチがあったことだろう。




ステージを見る人や、各団体ごとに集まる人たち。

色々なNGOが参加している。
これの旗はトービン税推進の
「アタック」だと思う。


ステージでは、ライブなどが行われている。飛び入り参加した、新宿アルタ前でずっと歌っているという女性の歌は印象的だった。
前回は会場に入れなくて見ることが出来なかったのだが、今回NGOらしき団体もいくつか確認できた。近年、NGOが普段の活動を超えて結束するデモが増えていると思われる。1999年米シアトルでは、NGO中心のデモが目的を達し、WTOの貿易グローバル化会議を中止させるという前代未聞の市民パワーを発揮させた。これは特に途上国への悪影響を懸念した問題提起であったと思われる。色々な○○主義が崩れ、今の資本主義もが人類の抱える問題には息詰まりをみせているこの時代。そんな中でのNGOなど市民側からの活動は新しい力として注目に値するかもしれない。もしかすると私たちは、国家利権だけでは成り立たない構造の時代に差しかかっている可能性もある。国境を持たないインターネットの役割は大きい。


今回も某国大統領が(笑)。
前回の画像は不鮮明だったけど、これで誰だかわかる?


一通り様子をみたので、並ぶことにする。
今回は、銀座コースと大使館コースに分かれていた。後者を選ぶ。



待ち行列は前回より長い気がしたが、意外とスムーズに進む。2コースに分かれているし、行進はすでに始まっていたから人が少なく感じたのかな。



1時間待ちぐらいだったと思う。いよいよピースウォークが始る。






私も長い行列に加わる。
…その直前までトイレ待ち行列に加わっていた。間違えて並んだ人も(笑)。薄暗いトイレに入るなり、全身白塗りスキンヘッド人間が鏡の前でメイクしててギョッとした…。
それから長い待ち時間より、隣にいた女子高生らのバカ話に笑いをこらえるのが辛かった(笑)。


横断歩道を渡って右折したところ。後続者を撮影。
この辺りまでは静かすぎて疑問を感じていた。
ピースウォークが始まった。
しかし、いきなり腑に落ちない気持ちになった。



私も周りの人も黙って歩いていたのだ。訴えたい気持ちが空回りする。しかし自らかけ声を上げるには勇気がいる。


広い通りに出たときに目の前が開けた。合流したのかと錯覚する程の前列に驚く。かけ声もあちこちで上がりはじめる。



周りの人も今までの沈黙に疑問を感じていたのだろう。一斉に声が上がる。



恥ずかしそうになかなか声の出せない人もいる。前回の私と同じだ(笑)。



今回、私はプラカードも持っていない。最初の沈黙が、私は声で訴えるしかないことを意識させた。声を上げなければ後悔するだろう。



大きく声を出して進む。
最初は、とちって恥ずかしいこともあったがすぐに慣れた。





ずっと直線。長い長い列でした。


後方も長い行列。

良い天気で暖かく気持ちが良い日だ。


(かけ声の一例…)
「戦争反対!」「イラクの人(子供)達を殺すな!」「米軍はアメリカから撤退しろ!」「日本政府はアメリカを支持するな!」
「No War!」「World Peace Now!」



長い長い列だった。今回は昼間に歩けたので、様子がよくわかる。しかしプラカードで遠くは見えにくい。



目の前で南米出身と思われる数人が日本語を確かめながら叫んでいる。後ろでは若い女性数人がかけ声を上げはじめる。



休日のせいか、この大使館コースはデモ以外の人通りが少く気がかりだった。銀座コースは逆にかなりの人がいることだろう。



車から手を振る人がいる。ピースをすると返してくれた。生まれて初めて意味のあるピースをした。




今回も1時間ぐらい歩いて終了。
まだまだ余裕で歩けそう。声はガラガラだ。





ゴールの日比谷公園。

アメリカ大使館編



その後、アメリカ大使館へ行こうという呼びかけがあった。せっかくだから行ってみよう。





突如現れた警官の壁。


警官とすれ違う度、解散してくださいと注意される。許可無しデモの予感的中か。一行は20人位だろうか。若干心細い(笑)。



そろそろという場所で、突如警官の壁が現れた。道を譲る気配はない。にらみ合いのような状態になる。



気づくと、いつの間にか私たち側の人数が膨れあがっていた。何故通さないのか、という声が上がる。



ついにその場でシュプレヒコールが始まった。もちろん自分も参加。この後、どうなるんだ?衝突?





何故通さないのか、との声が。この先に米大使館がある。


最初、事態はヤバイのかと遠慮してた人も多いのでは。ポツポツと「戦争反対」の声が上がり、最終的にはもの凄いコールとなった。




警官の壁の一部が空いた。誰かが突破したのか?


みんな焦らずゆっくりと進みはじめる。
警官に「ありがとう」と断る人がいる。意外に冷静なのね。逆に警察の予想の範疇ともいえそうだ。これぐらいで諦めて帰っちゃいけないらしい(笑)。




アメリカ大使館前にはすでに反戦を訴える人たちが集まっていた。私たちと、更に後続も加わっていく。凄い人数になった。



「戦争反対!」のシュプレヒコールが加熱する。英語の方が通じるのではと余計な心配をする私(笑)。その後、英語でも行われた。もう止まらない。



一度「小泉(首相)死○!」のかけ声が。一瞬場が白けた。「小泉落とせ!」では声が上がっていたので、それは趣旨と違うとのことらしい。私もそう思う。



加熱しているといえばしているのだが、冷めた面も持ち合わせるデモなのだろう。少なくとも過激ではない。海外のデモのように衝突が起きる事態にはならなかった。平和なデモといえるだろう。




今回のデモは、主催者発表で5万人とのことだ。しかし警察発表では1万1千人。数が違いすぎる…。
政府がアメリカ追従を決めた今、警察は少なく発表したいだろうし、デモ主催側は多く発表したいことだろう。
今回は早く終了したが始まりも早い。若干時間は短いものの2コースに分散している。正確な数字はともかく、前回より増えていても不思議ではない。今日は他に日比谷公園出発のデモや、渋谷でのデモもあった。
最近はデモの報道もチラホラされるようになったかな。



参加者のみなさん、お疲れさまでした。


高橋逸人

<私の反省>

何も疑問に思わずアメリカ大使館へついて行った。後で思ったのだが、日本政府へ訴えに行った人たちはいたのだろうか。むしろ政府に働きかけるべきことでもある。アメリカ大使館のことしか頭になかった人は私の他にもいると思われ、それが気がかりとなった。

警官の壁を通過して米大使館へ歩く。

人が多くてほとんど進めない状態に。しかし後続も容赦なく訪れる。やはり様々な人。さすがに子供連れは減ったかな。

実は米大使館がどれだかわかっていなかった(汗)。写ってないが写真中央のポールに星条旗があった。あの建物らしい。

午後6時頃には大分人数が減った。これはデモから離れて撮影したところ。この後、お坊さんの団体が加わった。続ける人は徹夜なのかもしれない。


戦争に
反対します



最後に自分なりにまとめ。


<私の見解>

2度目となると、あまり書くことがなかったり…。毎回大きな変化があるわけでもないのです。というわけで、前回の報告を見ていない方は、そちらもご覧ください。

「何も考えずに流されて反対をしていいのか?」との声も聞きます。大抵反戦デモの話になります。
確かに日本人は、○○首相支持率90%超なんてときがあったように、流されやすい傾向があると思います。(90%超って普通じゃないよなぁ…。ちなみに私は最初から支持していません)
戦争を支持しない人は90%を超えてはいませんが、現時点で過半数を超えていると思います。反戦デモに参加する人は数万人といえども、全体のほんのほんの一部の人です。むしろデモをしない反戦派の方が圧倒的に多い。批判の多くを反戦デモに注ぐならば、デモの人達だけが流されているように聞こえます。それに本当にデモに参加する人はみんな流されているのでしょうか?

デモにはたくさんの人が来ます。確かにこれだけの人数ならば、あまり考えず流されて参加した人もいるでしょう。しかしそうでない人もたくさんいるはずです。色々なレベルの人がいる。その点をぜひ意識して欲しいと思います。テレビで断片的に写るデモの映像。変な衣装で、はしゃいでいるようにしか見えないかもしれません。しかし実際は地味な参加者の方が多いのです。目につくデモっぽさがテレビには映ります。しかしそんな断片的で表面的な情報をもとに、デモを批判されるならば疑問に思います。それこそ情報に流されているのではないでしょうか。もちろんデモに批判的な方の全員がそうではないのですが、デモ参加者が全員流されていることを前提とするような意見もみられるので、釘を刺しておきたいと思います。ただただ納得してしまわないようにと思います。
また「感情論でいいのか!」と、内容が感情的になっている意見も見かけました。オイ!(笑)

何だか揚げ足を取っている気分になってくるので、この辺りで止めておきましょう。実際のところ、自分がどの位置にいるのか、というのはなかなか分かりづらいことだと思います。自分を含め、これを機会に自分の考えや行動を反省してみるのもいいかと思いました。

高橋逸人



自分がイラク人だったら、今の米英の空爆は恐いと思う。少なくとも自分が今、隣国のミサイルに感じている不安などと比べものにならないくらい恐いと思う。早く終わって欲しいです。

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3月 8日 反戦デモに参加(1)日比谷
3月21日 反戦デモに参加(2)芝公園
4月 5日 反戦デモに参加(3)代々木公園
4月19日 反戦デモに参加(4)代々木公園



関連リンク

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